注文住宅と建売住宅、かかるお金の違いとは?

過去のブログでは、注文住宅にかかる費用の内訳を書きました。

今回は、注文住宅と建売住宅の違いを「費用面」からクローズアップしていきます。

 

注文住宅を購入するときにかかってくるお金

注文住宅を建てるときにはさまざまなタイミングでお金がかかってきます。

すべてを書きだすのはなかなか難しいのですが、大きなものとして「土地にかかる費用」が挙げられます。

建売住宅の場合、記されている金額は基本的には土地代まで含んだ金額です。

そのため、土地を新たに購入する費用がいりません。

しかし注文住宅の場合は、自分で土地を探し、売買契約のときに手付金を払い、引き渡し前にもお金を払う……という手順が遺されています。

それらの理由から、体感として、建売住宅を買うよりも多くのお金が出ていくように感じられるでしょう。

さらにここに、「地盤調査費用」がかかります。

建売ではすでに終わっているものですが、注文住宅の場合はこれも自分たちで算段をつける必要があります。

家を建てるためにかかる金額と比較すれば微々たるもののように思われるかもしれませんが、10万円程度の出費は見て置く必要があるでしょう。

ここまでは「土地にかかる費用」ですが、注文住宅の場合は、「家を建てるためにかかるお金」にもよく注意しなければなりません。

建売住宅の場合はすでに工事が終わっていますが、注文住宅の場合はまずは工事にとりかかるための費用として、工事契約金がかかることがあります。これは工事費用の10%程度が相場です。

さらに、着工した後にも「着工金」として30%程度の支払いが求められたり、中間金として同等程度の支払いが求められたりします。

地鎮祭や上棟式をやるとなると、さらにお金がかかります。

地鎮祭は土地の神様に対して行うもので、上棟式は近所の人や職人に対して行うものです。

地鎮祭の場合は5万円~10万円程度の費用が必要となります。

上棟式は、工務店やハウスメーカーごとによって異なります。

「職人に対しては一切お金・飲食物を振る舞わないでください」としている会社もあれば、「ご自由に」としているところもあります。後者の場合で、「職人さんにもお金を渡して、ご近所の人を招いて餅撒きをする」というような場合は、30万円近くの費用が必要となります。

対して、「職人に対しての一切の金銭・飲食物の授受を禁止します」としているところの場合は、餅撒きなどをしても10万円以下で収まるでしょう。

 

坪単価も高くなる傾向にある

このように、注文住宅を建てるためには、建売住宅にはかからない費用(厳密に言えば「かからない」ではなく、「すでに最初の費用のなかに含まれている」と言うべきですが)がかかってきます。

体感として、注文住宅の方がお金がかかるように感じるでしょう。

また、注文住宅の場合は坪単価も高くなりがちです。

建売住宅の場合は「多くの人が、『これで良いだろう』と感じられる間取り」を基本として建てられることになります。

しかし注文住宅の場合、それぞれのご家族の好みを最大限に反映した家を作ることになります。

内装に凝る人もいれば、建築工法を重要視する人、過ごしやすさを第一に考える人もいるでしょう。

どのような選択肢を取るにせよ、それぞれの「個人の希望」を最大限に取り入れた家作りは、既製品の建売住宅とは費用面で大きく異なってきます。

このため、「土地や、建築そのものにかかる費用」に加えて、「家自体にかかる費用」も、注文住宅の方が高くなるのです。

 

それでも推したい、注文住宅の魅力とは?

このように、注文住宅は建売住宅に比べて、金銭的な負担や時間的な負担が非常に大きいものです。

決めなければならないこともたくさんあります。煩雑さやコスト面を重要視するのであれば、建売住宅という選択肢もあるでしょう。

しかし注文住宅には、建売住宅にはないメリットもあります。

上でも述べましたが、注文住宅は「自分の理想や希望を形にできる家」だといえます。

リビングを非常に広くとったり、お風呂を2階に設けたり、地下室や天井裏を作ったりといったことも、思いのままです。

台所をカスタマイズしたり、土間を作ったり、テラスを作ったりといったこともできます。

一生住み続けていく家を、自分の理想通りに作り上げることができるのです

また、何度も打ち合わせを重ね、時間と手間を割いて作る家は、非常に愛着がわきます。

大切な家を一から作り上げ、その土台作りも何もかもを自分の目で見られる注文住宅は、非常に魅力的なものなのです